
職人の施工単価について、現在の単価に満足していますか?
都市部では約2万円、地方では約1万5千円が相場とされますが、できれば単価は高く設定したいものです。
職種によって単価は異なる
単価を決める大きな要素のひとつが職種です。
国土交通省の「令和7年3月から適用する公共工事設計労務単価」の資料を参考にすると、職種ごとの単価に大きな差があります。
この資料は公共工事の単価であり、実際の下請け単価とは異なる場合もあるため参考程度にご覧ください。
東京都の例を抜粋すると、
- 溶接工・・・37,000円
- 防水工・・・36,100円
- 塗装工・・・34,500円
- 板金工・・・34,200円
- 左官工・・・33,000円
- 内装工・・・33,000円
- 鉄筋工・・・32,600円
- とび工・・・32,900円
- 石工・・・32,800円
- 型枠工・・・31,700円
- 鉄骨工・・・29,600円
- サッシ工・・・24,300円
- 大工・・・30,400円
- ブロック工・・・30,500円
- はつり工・・・30,100円
- 電工・・・32,600円
- ガラス工・・・31,600円
- 配管工・・・28,600円
- ダクト工・・・29,600円
最高の溶接工と最安の配管工では約8,000円の差があります。
職種によって単価が大きく変わることがわかります。
地域によっても単価は変動する
地域による単価の違いも大きいです。
例えば、溶接工の東京都の単価は37,000円ですが、島根県では26,100円と約10,000円もの差があります。
都市部は人手不足や物価の高さから単価が高い傾向にあります。
地方で働く職人が都市部の仕事を受ける場合は、単価設定を慎重に行う必要があります。
単価を上げる方法とは?
単価を高めるためのポイントは主に「資格」と「人脈(つながり)」です。
資格を取得する
専門分野の資格を持つことで、資格がなければ請けられない仕事を受注でき、単価アップにつながります。
良好なつながりを築く
難しい仕事を任せてもらったり、コミュニケーションがスムーズな職人は優先的に仕事をもらいやすく、単価の交渉もしやすいです。
また、仕事ごとに人工単価を少しずつ上げる交渉も有効です。
新しい顧客を開拓する
長い付き合いのある顧客は単価を上げづらい場合があります。
新規顧客の開拓で単価アップを目指すのも一つの方法です。
マッチングサイトを利用する
職人と施主を直接つなぐマッチングサイトでは、中間マージンが少なく単価を上げやすい仕組みです。
サイトで評価を積み上げることで、数年かけて単価を引き上げることも可能です。
まとめ
職人の単価は「職種」と「地域」でほぼ決まります。
その上で、「資格取得」や「人脈構築」、あるいは「新規開拓」や「マッチングサイトの活用」で単価を徐々にアップできます。
国が示した単価を基準に、自分の信用や評価を積み重ねることが重要です。